朝ドラ『あんぱん』第118話ネタバレ！“信じる力”が動かす未来への一歩

2025年度前期NHK朝ドラ『あんぱん』第24週・第118話では、のぶと嵩がそれぞれに向き合っていた葛藤を越え、“信じる力”を胸に未来に進む姿が描かれました。

のぶは、記者として自分の言葉で誰かの人生に触れる手応えを得始め、嵩は創作に込める想いを言葉にする覚悟を決めます。

届けたいという想いが、人を変え、周囲を動かし始める——そんな余韻に満ちた一話となりました。

朝ドラ「あんぱん」第118話ネタバレ：のぶ、記事への“共感”に背中を押される

第118話では、のぶが東京本社で執筆した記事に対し、読者からの心からの“共感の声”が届き、彼女の記者としての自信に大きな影響を与える場面が描かれました。

編集部というプロの世界に身を置きながらも、どこかで自分の書いた言葉が“独りよがりなのではないか”と揺れていたのぶ。

しかしその疑念は、実際に声を上げた“読者の感想”によって、静かにほどけていくのです。

読者からの投書に涙ぐむのぶ

ある日、のぶが書いた“高齢者のごみ出し問題”の記事に対して、一通の投書が編集部に届きます。

手書きの丁寧な文字で綴られたその投書には、「記事に共感しました」「同じような立場にある者として励まされました」といった言葉が並んでいました。

のぶはその手紙を手にしながら、思わず言葉を失います。

“この文章で誰かの心が動いた”という実感が、のぶの胸にじんわりと染み込んできたのです。

デスクに手を置いたまま、視線を落とし、静かに涙ぐむのぶの姿には、視聴者の胸にも温かい感情が流れました。

「あなたの文章に救われました」の一言

のぶが特に心を動かされたのは、投書の最後の一文でした。

「あなたの文章に救われました。書いてくださって、本当にありがとうございました」

このたった一文が、のぶの迷いを吹き飛ばしたのです。

「自分の書いた記事が、誰かに届いている。そのことを信じてよかった」——そう語るのぶの姿は、一人の“記者”としてではなく、“人としての言葉”で誰かに寄り添えたという確かな実感を物語っていました。

のぶはこの日初めて、記事が“情報”ではなく、“支え”にもなり得ることを肌で感じたのです。

朝ドラ「あんぱん」第118話ネタバレ：嵩、編集部に伝えた“新作への想い”

第118話では、嵩がこれまで抱えてきた創作への迷いを吹っ切り、ついに編集部に“新作にかける想い”を自らの言葉で伝える大きな転機を迎えます。

周囲の期待や売上の重圧に押されていた嵩でしたが、今回彼が選んだのは、“心から描きたい物語”でした。

その決意は、彼自身の心をも大きく変えていくのです。

「このキャラクターで勝負したい」

編集会議の席上、担当編集者・黒田から「次はもう少しインパクトのある内容で」と声をかけられた嵩。

しかし彼は、一枚のスケッチを机に差し出し、力強く言いました。

「このキャラクターで勝負したいがや。この子は、声を上げんけど、ずっと誰かのそばにおる。俺が描きたいのは、こういう人やき」

それは決して派手でもなく、時代のニーズを狙ったものでもありませんでした。

けれど、嵩の中に宿る“誰かを思って描く”という真摯な想いが、そのキャラクターの表情に現れていました。

黒田はしばらく無言でその絵を見つめたのち、小さくうなずき、「…信じて描いてみろ」と一言だけ返します。

言葉少ななやりとりの中に、深い信頼と覚悟が交錯する印象的な場面でした。

のぶからもらった言葉を胸に

この決断の裏には、のぶから届いた手紙の存在がありました。

「書くことで誰かを励ましたい」という彼女の言葉を読んだ嵩は、初めて“描くこと”の向こう側にある読者の姿を思い浮かべたのです。

「描きたい」と思う気持ちは、時として“自分のため”に偏りがちですが、嵩はその先に“届けたい誰か”を思い浮かべられるようになっていました。

描くことが、誰かに寄り添う行為であると気づいた嵩の目は、もう迷っていません。

一歩ずつですが、確実に“作家としての道”を歩み始めています。

朝ドラ「あんぱん」第118話ネタバレ：草吉が語る“味と生き方の関係”

第118話では、嵩が草吉のもとを再び訪ね、“生き方と味”の関係について語られる静かな名場面が描かれました。

豪快な性格に見えて、実は繊細な感覚と哲学を持つ草吉。

その言葉は、嵩の創作にも、視聴者の心にも深く沁み込むような説得力を持っていました。

「しっかり悩むのも、ええことや」

パン工房の片隅で、草吉はこね台に手をかけながら、嵩に言います。

「最近、あんたええ顔しちょるな。悩んだ顔や。けんど、しっかり悩むのも、ええことやき」

その言葉に嵩は苦笑しつつ、「悩みっぱなしやけどね」と返します。

草吉は生地を丸めながら、続けます。

「人はな、悩んだ分だけ、味出るがよ。パンと一緒や。悩みが発酵させるんや」

その一言は、創作に迷い続けていた嵩にとって、何よりも響く“答え”でした。

悩むことを否定せず、その中に“熟成”があるという考え方は、どこか嵩の作品世界にも重なっていきます。

“迷い”を知ることで人は優しくなる

さらに草吉はこう続けます。

「迷いのない人の味は、ちっとも面白うない。迷いを知った人間の作るもんには、深さがあるき」

それは、ただの料理論ではなく、“生き方”そのものに向けられたメッセージでした。

嵩は、その言葉を心に刻むように何度も繰り返し呟きます。

“迷い”こそが、誰かの痛みや弱さに寄り添える優しさを生む——そんな草吉の信念が、静かに描かれました。

嵩はその日、何もパンを買わずに店を出ましたが、胸いっぱいに“心の糧”を持ち帰ったような後ろ姿が印象的でした。

朝ドラ「あんぱん」第118話ネタバレ：家族の存在が2人の支えになる

第118話では、のぶと嵩がそれぞれの生活の中で“家族”というかけがえのない存在に助けられ、勇気をもらう場面が描かれました。

普段は照れくさくて言葉にしない想いも、ふとした瞬間にあふれ出す。

そんな家族ならではの温かい絆が、2人の背中をそっと押していきます。

メイコの言葉にのぶが笑顔を取り戻す

のぶが東京から久しぶりに高知の実家に電話をかけると、受話器の向こうには妹・メイコの明るい声。

「そっちはどう？元気にやりゆう？」と聞かれ、「まあ、ぼちぼち…」と応えるのぶの声はどこか元気がない。

するとメイコは、まるで見透かしたかのように言います。

「お姉ちゃん、ちょっと悩んでるやろ？けど、悩めるってことは、ちゃんと頑張っちゅうって証やと思うよ」

その言葉に、のぶは思わず笑い、涙をこらえながら「ありがとう」と呟きます。

姉妹だからこそ言える、遠く離れていても届く“見守りの声”。

のぶはその一言に背中を押されるように、再びノートを開きました。

嵩が思い出す父・清の声

一方の嵩は、夜の静けさの中でふと、幼少期に父・清（きよし）からかけられた言葉を思い出します。

「人の役に立とうなんて、立派なことや。でもな、まずは自分が自分でいられるように描きなさい」

その記憶は、古いアルバムをめくるように突然よみがえり、嵩の胸を静かに満たしていきます。

何も残せなかったと思っていた父との時間が、実は今の自分を支える“軸”になっていた——嵩はそのことに気づくのです。

「親父も、俺の今を見たら…ちったあ褒めてくれるろうか」

そうつぶやいた嵩の目には、温かい決意の色が宿っていました。

朝ドラ『あんぱん』第118話のネタバレまとめ

第118話は、のぶと嵩がそれぞれの立場で“誰かに想いを届けたい”という覚悟と希望を胸に、新たな一歩を踏み出す姿が描かれました。

文章も、絵も、パンも、すべては“誰か”の心に届いて初めて意味を持つ。

そんな表現の本質に気づいた2人が、それぞれの方法で未来を照らし始めた回でもありました。

想いを伝えることが、人生を動かしていく

のぶが読者からの投書に涙し、嵩が編集部で新作への想いを語る。

草吉の言葉、家族の励まし、亡き父の記憶——それらが静かに、しかし確かに2人の背中を押していきます。

「伝えたい」という想いが、「動きたい」という力に変わった瞬間が、画面を通して心に届きました。

のぶと嵩、それぞれの“信じる道”を歩き出す

のぶは記者として、嵩は作家として。

迷いながらも、その迷いすら力に変え、“今の自分にしかできない表現”を模索し始めています。

誰かの声に耳を傾け、誰かのために描く——その姿勢こそが、この物語の核心です。

次回、第119話では、2人の“表現”がさらに広がりを見せるのか、注目が集まります。