朝ドラ『あんぱん』第106話ネタバレ！嵩が初連載に挑む決意を固める

2025年度前期のNHK朝ドラ『あんぱん』第22週・第106話では、東京での生活にも少しずつ慣れ始めた嵩とのぶが、次なるステップへと動き出します。

この回では、嵩が漫画家として本格的な第一歩を踏み出す決意を固めると同時に、のぶも記者として初めて「自分の言葉」で記事を仕上げる成長が描かれます。

夢と現実の狭間で揺れる2人の姿に、多くの視聴者が共感し、希望を見出す感動的な回となりました。

嵩が連載に挑戦！夢への第一歩が現実に

第106話では、嵩にとって待ち望んだ大きな転機が訪れます。

前回、原稿を持ち込んだ出版社の編集者・村井との再会から物語が始まり、ついに嵩が商業誌での連載に挑戦するチャンスを得るのです。

東京に来てからの日々は決して順風満帆ではなかったものの、嵩のひたむきな努力が少しずつ周囲の心を動かし、物語が前進し始めた瞬間でした。

編集者・村井からのオファー

ある日、嵩のもとに村井が訪れ、「君の絵はまだ粗い。でも、心がある。新人枠で短期連載やってみないか？」と声をかけます。

予想もしなかった展開に、嵩はしばらく言葉を失いながらも、静かにうなずきます。

この場面には、人生が動き出す“音”のような緊張感と喜びがあり、視聴者の胸を打ちました。

村井の「作品に“君らしさ”を忘れるな」という言葉も、嵩にとって大きな指針となります。

プレッシャーと向き合う嵩の苦悩

連載が決まり、喜びとともに嵩を襲ったのは「描けるのか」という現実的な重圧でした。

下宿先の小さな机で夜遅くまでネームを描くも、思うように筆が進まない嵩。

のぶが「無理しなくていいよ」と声をかけると、嵩は「無理しなきゃ、この夢は手に入らない」と答えます。

嵩の中に芽生えた“覚悟”と“恐れ”のせめぎ合いがリアルに描かれたシーンでした。

このエピソードは、夢を掴んだ人間が直面する次の試練を、静かで緻密な演出で表現しており、視聴者に深い余韻を与えました。

朝ドラ「あんぱん」第106話ネタバレ：のぶ、初めて記事を書き上げる

第106話では、のぶが初めて自らの言葉で新聞記事を書き上げるという大きな成長が描かれました。

女性記者として東京で再出発したのぶにとって、それは単なる“記事”ではなく、自分の存在を社会に示す証でもありました。

彼女の視点が、記者としての原点を照らし出し、物語に力強い説得力を与えています。

題材は“パン屋しののめ堂”

のぶが選んだ初めての記事の題材は、草吉の紹介で知り合ったパン屋「しののめ堂」。

戦後の混乱を生き抜き、地域に根付いた小さなパン屋を営む店主・志乃（しのぶ）さんの姿に、のぶは強く心を動かされます。

彼女の話す言葉の一つひとつに、生活者としてのリアルな声と温かみがありました。

「戦争が終わっても、皆が満たされるにはまだ時間がかかる。だからこそ、うちは毎朝パンを焼く」――志乃のこの言葉が、のぶの記事に命を吹き込みます。

志乃の言葉がのぶの原稿を変える

記事の締めくくりに悩んでいたのぶは、再びしののめ堂を訪れ、パンを買う客たちの様子を観察します。

子どもを連れた母親、仕事帰りの職人、学生たち――彼らは笑顔でパンを受け取り、誰もが一瞬だけでも「日常の幸せ」に触れていました。

のぶはその光景を見て、「これが希望だ」と気づきます。

そして、自身の原稿にこう書き加えるのです。

「このパン屋の一番の材料は、たぶん“生きる意志”だ」

のぶの書いた記事は、決して派手ではないが、読む人の心にそっと寄り添うような温もりを持っていました。

編集部でも好意的に受け止められ、上司から「君は、書ける」と声をかけられる場面で、のぶの目に涙がにじむシーンが印象的でした。

朝ドラ「あんぱん」第106話ネタバレ：2人にとって東京での“居場所”が生まれる

第106話では、東京での暮らしが始まってしばらく経った嵩とのぶが、ようやく心から「落ち着ける場所」を見出すようになる描写が印象的に描かれました。

まだまだ生活は不安定で、夢も道半ばですが、東京という“よそ”だった場所が少しずつ“自分たちの街”になっていく変化が、静かに胸を打ちます。

それは物理的な「部屋」ではなく、人とのつながりの中で生まれる“居場所”です。

しののめ堂で生まれた小さな交流

のぶがしののめ堂を取材して以来、2人はよくそのパン屋に立ち寄るようになります。

パンを買いながら「原稿、うまく進んでるかい？」と志乃が嵩に声をかける姿や、「今日も1本仕上げたんだって」とのぶが微笑む姿には、日々の中に芽生えた“支え合い”の輪が感じられます。

志乃が差し出したあんぱんを「これ、今日の“がんばった賞”ね」と言う場面は、視聴者にも温かな余韻を残しました。

他愛のない会話が、2人の心に大きな安心をもたらしているのが伝わってきます。

隣人との交流がもたらした安心感

下宿の隣部屋に住む老夫婦・山田夫妻とも、少しずつ会話を交わすようになった嵩とのぶ。

洗濯物を干す時に挨拶を交わし、お裾分けをもらったり、のぶが煮物を返礼に届けたりと、東京で生まれた“ささやかな地域のつながり”が描かれました。

「若いのにえらいね」「また顔見せてね」という言葉は、2人にとって“受け入れられた”ことの証しでもあります。

嵩が「東京の人は冷たいと思ってたけど、そうでもないんやね」とつぶやくシーンには、心の距離が縮まる実感が込められていました。

こうして少しずつ、2人の東京での“生活の根”が育ち始めているのです。

朝ドラ「あんぱん」第106話ネタバレ：嵩とのぶ、それぞれの覚悟を語る夜

第106話の終盤では、嵩とのぶが夜の下宿で肩を並べながら、それぞれの覚悟と本音を語り合うシーンが描かれました。

照明の落ちた六畳一間の部屋、ちゃぶ台の上にはぬるくなったお茶とパン屑。

多くを語らずとも通じ合える2人が、あえて言葉にして伝え合う――それが、この回のクライマックスとなっています。

夢の話から“生き方”の話へ

嵩は、自分の描く漫画について「これで誰かが救われるんやろか」とつぶやきます。

のぶは少し黙ったあと、「救えると思う。だって私があなたの絵で、何度も立ち直ったから」と返します。

それは励ましでも慰めでもなく、“確信”を持って伝えられた真実の言葉でした。

そして2人は、夢を語ることの先にある「どう生きるか」「何を大切にするか」という、人としての芯の部分に触れていきます。

「一緒にいること」が2人の強さ

嵩が「俺、一人やったらたぶんここまで来られてない」とぽつりとつぶやき、のぶもまた「私も。あんたと一緒やけん、東京に来られた」と応じます。

その言葉には、長い時間をかけて育んだ揺るがない信頼がにじんでいました。

夢を持つこと、挑戦すること、それらは孤独との戦いでもあります。

だからこそ、「そばにいる」だけで意味を持つ存在が、どれほど心を支えているのかが深く伝わってきました。

のぶが嵩の手にそっと手を重ね、「描いて。あんたの描くものを見たい人は、絶対おる」と言ったラストのシーンは、この回の名場面として、多くの視聴者の心に残ることでしょう。

朝ドラ『あんぱん』第106話のネタバレまとめ

第106話は、嵩とのぶが東京でそれぞれの夢に向かって確かな一歩を踏み出した、転機となる回でした。

嵩が初めて商業誌での連載を決意し、のぶも記者として初めて「自分の言葉」で記事を書き上げる――。

それぞれが困難に向き合いながらも、互いの存在を支えにして歩む姿は、視聴者に強い感動と希望を届けました。

嵩とのぶが歩き出した夢の第2章

高知を離れ、東京という大舞台に挑む2人にとって、今回の物語はまさに“夢の第2章”の始まりでした。

嵩の原稿に目を通し、連載の機会をくれた編集者・村井、のぶの記事に共感した上司、そしてしののめ堂の志乃や下宿の隣人たち――。

彼らとの出会いが、2人に「ここで生きていける」という実感をもたらしていきます。

東京で確かな一歩を踏み出した2人の未来

夢はまだ始まったばかり。描き切れるのか、伝えられるのかという不安も当然あります。

しかし、第106話でのぶが語った「希望って、待つものじゃなくて、自分でつかみに行くもの」という言葉が、この物語の核心を物語っています。

支え合いながら前を向く2人の姿に、多くの視聴者が自分自身を重ね、明日への勇気をもらえたはずです。

次回以降、嵩の連載がどう評価されていくのか、のぶが記者としてどう羽ばたいていくのか――新たな展開に期待が高まる回となりました。