朝ドラ『あんぱん』第120話ネタバレ！つながる想いが未来を動かす最終日

2025年前期NHK朝ドラ『あんぱん』第24週・第120話では、のぶと嵩がそれぞれの道で培ってきた想いが、静かに、確かに“誰かの人生”を変え始める様子が描かれました。

のぶは、読者の声に勇気をもらい、自分の言葉の力を信じて新たな記事を世に送り出します。

一方、嵩は新作の原稿を完成させ、編集部に届けるという一歩を踏み出しました。

離れていても、同じ“届けたい”という想いが、確かにつながっていく第24週の締めくくりです。

朝ドラ「あんぱん」第120話ネタバレ：のぶ、読者の反響に涙し、書く意味を深く実感

第120話では、のぶが自身の書いた記事に対する読者の反応を直接受け取ることで、「書く意味」と「言葉の力」をこれまで以上に深く感じ取るシーンが描かれました。

それは、記者としてのぶが積み上げてきたすべての想いが、ようやく“読者の心に届いた”という実感へと昇華された瞬間でもありました。

のぶが選び抜いた言葉たちは、確かに誰かの人生に寄り添っていたのです。

「この人の言葉で救われた」

のぶが取材した高齢者福祉に関する記事が新聞に掲載された数日後、編集部に1通の手紙が届きます。

差出人は、介護に追われていた読者の女性。

そこにはこう書かれていました。

「のぶさんの記事を読んで、わたしはもう少しだけ頑張ってみようと思えました。この人の言葉で救われました」

読み手の心に届いた“実感”が、のぶの胸にじんわりと染み渡ります。

それは、数字やPVでは測れない、かけがえのない“記者としての手応え”でした。

のぶが綴る、“今を生きる”という覚悟

手紙を読んだのぶは、静かに涙をぬぐいながら、原稿用紙に向かって筆を走らせます。

「いま、この瞬間を懸命に生きている人たちに、ちゃんと光を当てたい」——そう語る彼女の姿に、強い覚悟がにじんでいます。

届けるべき相手が“顔の見える誰か”になったことで、のぶの言葉には揺るぎない芯が通り始めたのです。

記者という肩書きではなく、“人としての言葉”で誰かを支えたい——のぶの文章は、まさにその覚悟を映し出していました。

朝ドラ「あんぱん」第120話ネタバレ：嵩、完成原稿に込めた“さりげない正義”

第120話では、嵩がついに新作の原稿を完成させ、編集部へ届ける決意を固めます。

その作品には、派手なアクションや奇抜な設定はなくとも、静かに人を支える“優しさ”と“さりげない正義”が丁寧に描かれていました。

嵩自身が迷い、悩み、支えられてきた経験が、キャラクターの背景に重なっていきます。

新作のヒーローが持つ“言葉なき優しさ”

嵩の描いた新たな主人公は、“目立たない、でも誰よりも誰かを想う”人物。

困っている人がいても、正義を押しつけるのではなく、そっと背中を支える存在です。

「このキャラ、台詞少ないなぁ」と編集者に言われた嵩は、こう返します。

「しゃべらんでも、伝わるがやろ。大事なもんは、表情や仕草に出るき」

誰にも気づかれなくても、ちゃんと“そこにいる”ヒーロー。

それは、嵩が心のどこかで“自分もそうでありたい”と願っていた存在でした。

草吉のあんぱんが与えた静かな支え

原稿を仕上げたその夜、嵩はしののめ堂の紙袋を開き、手にした黒糖あんぱんを口に運びます。

パンの甘みが、ふと張りつめた気持ちをゆるめ、彼は深く息を吐きました。

“味は変わらん、けど想いは進化する”——草吉のあんぱんは、いつも変わらぬ支えとして、嵩のそばにあり続けています。

「これで、やっと一歩踏み出せる」

その言葉と共に、嵩は新作の原稿を封筒に入れ、編集部へ向かう覚悟を決めるのでした。

朝ドラ「あんぱん」第120話ネタバレ：のぶと嵩、作品を通じて心が交差する

第120話では、のぶと嵩が直接言葉を交わすことなく、それぞれの表現を通して“想いの共鳴”を果たすという、美しく静かな演出が描かれました。

新聞と漫画、ジャンルも場所も異なる2人の作品が、“誰かを支えたい”という一点でつながっていることが、画面越しにそっと伝わってきます。

新聞と漫画、違う媒体に宿る“共鳴”

のぶが綴った記事は、新聞の一面を飾り、多くの人々の目に触れます。

そこに込められていたのは、取材対象の小さな声、日々を懸命に生きる人々へのまなざし。

一方で、嵩の原稿もまた、編集部を通して次号掲載へと動き始めます。

誰かの隣で、黙って寄り添うヒーローの姿。

言葉と絵という異なる形でありながらも、どちらも“そばにいる”ことの尊さを描いています。

この対比と同調が、2人の“心のつながり”を象徴しているのです。

同じ夜、同じ空に浮かぶ月を見上げて

物語の最後、のぶは編集部の屋上から、嵩はアトリエの縁側から、同じ満月を見上げます。

「あの人も、見ゆうろうかね…」——のぶの小さな呟き。

「月は、そばにおらんでも、ずっと照らしゆう」——嵩のひとりごと。

連絡を取っていなくても、会えなくても、2人の心は確かに通じ合っている。

その象徴が、“同じ夜空に浮かぶ一つの月”だったのです。

静かなシーンの中で描かれたその余韻が、第24週のラストを優しく包み込みました。

朝ドラ「あんぱん」第120話ネタバレ：周囲の支えが2人の“届ける力”を育む

第120話では、のぶと嵩がそれぞれ自分の信じた表現に向き合うなかで、周囲の人々の支えが彼らの“届ける力”を大きく育てていることが、印象的に描かれました。

決して直接的な応援ではなく、そっと背中を押してくれる存在たちが、彼らの表現に確かな温度を与えています。

編集デスクの一言がのぶを動かす

のぶが提出した新しい原稿を黙って読み終えた編集デスクは、目線を外しながらつぶやきます。

「あんたの文章はな、誰かの心にそっと触れていく。そんな文、うちの新聞に必要やと思うで」

いつも厳しいだけの存在だった上司からのその一言に、のぶは驚き、そして深くうなずきます。

“認められた”という実感と共に、“これからも伝えていく責任”がのぶの中に芽生えていきます。

彼女はただ感謝するのではなく、次の原稿に向けて静かにペンを取ります。

嵩の原稿を受け取った編集者の微笑み

一方、嵩が原稿を手渡した編集者・黒田は、袋から原稿を取り出し、1ページ目に目を通した瞬間、ふっと口元をゆるめます。

「……変わったな、お前の描く人間」

黒田のその一言には、驚きや評価というより、長く見守ってきた者としての喜びがにじんでいました。

描き続けてきたことへの答えが、こうして“受け取られる”という形で返ってくる——嵩はその瞬間、少しだけ目を潤ませてうつむきます。

2人の歩みの後ろには、無言の応援と信頼を注ぎ続けてくれた存在がいたのです。

朝ドラ『あんぱん』第120話のネタバレまとめ

第120話は、のぶと嵩がそれぞれの表現を通じて“誰かのために生きる”という想いを言葉と絵に込め、確かに届け始める回となりました。

小さな一歩かもしれませんが、それは確かに人の心に触れ、共鳴を呼び起こす力を持っていたのです。

2人の目指す道は異なっていても、その根っこにある想いは一つ。

誰かのために描き、誰かのために書く

のぶは、取材を通して拾い上げた声を、ただの報道ではなく“寄り添う文章”へと変えて発信。

嵩は、自分自身の迷いや葛藤を乗り越えながら、新たなヒーローに“優しさ”を宿らせて描き切りました。

2人とも、見えない誰かのために、自分の力で何かを届けようとしている姿が、深く心に残ります。

つながりが未来を照らす、希望の一話

同じ空の下、同じ月を見上げながら、言葉と絵は交わらずとも通じ合う。

そこに描かれたのは、決して派手ではないけれど、“心がつながる奇跡”そのものでした。

この第24週の締めくくりは、視聴者にとっても“想いを届けることの大切さ”をそっと教えてくれる温かい時間となったに違いありません。